: 8369
檻の外で、一つ見ていた。 高貴なでたらめと知り、 踏み出せずにいる。 気を抜けば朽ち、姿形を失う。 勢物になり下がる手足が、 あなたを飲み込むのです。 教え導くなら、莞爾に取り込まれる。 孤独と色の追悼。 廻る者は食い荒らされた。 廻る者は逸れていた。 拗れ出した、愛の行く末は、 幾度経た筈の、間合いが迫る。 無感覚に詰められ、 何処かへ行くのです。 窓枠の花瓶が、緋想と結わえて書き出す。 問う、あなたは誰? 分からずいる。 縣を探る、顰蹙の細胞。 あなたに似た辱と、 解き放つ齟齬。 包まれた音は、 邇をすり合わせ、 何度も尋ね招く。 砂嘴と動き重なり、 あなたを取り出すのです。 創るも壊すのも、 言葉の魅力ですが、 齢も足りない儘に。 過ちには大きな理がある。 過ちには後悔がある。 孰れあなたが説く定めです。 鎖を奏でてただし続ける。 漸うに衒われて、触媒を翳した。 託された言葉、 理念と思考に基づく。 でもあなただけは、 壊れなかった。 追い駆け続けてた。 嗚呼、語ると自演の外側を読む。 あなただけが知っている言葉は、 誰も知らないでしょう? 幽き声に終らず。 拗れ出した、愛の行く末は、 幾度経た筈の、間合いが迫る。 無感覚に詰められ、 何処かへ行くのです。 窓枠の花瓶が、緋想と結わえて書き出す。 問う、あなたは誰? 分からずいる。 拗れ出した、愛と疑念は、 後戻り出来ず、彷徨ってしまう。 あなたに手を惹かれて、何処かへ行くのです。 終点の花瓶は、何処までも影を伸ばす。 廻る者は自由を得た。 過ちは身を滅ぼした。