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繋いだ指の先で、 見上げた空と星が、 思い出を取り出して、 涙で暈けて見えました。 揺らいで落ちる雲と、 記憶が浮かぶそばに、 誘いをかき消した、 ただ、動く儘に。 芽生えた希死念慮と、 解けない三重の線。 人の子の明日はそこに居ますか? 命火は見えますか? 夕焼けの残り香と、 見下げていた鏡像に、 遅すぎる後悔は、 何も生まないと云うでしょう? 拙い乞いの咲と、 虚ろが伝う空に、 目眩すら覚えては、 ただ、願う儘で。 撓んだ希死念慮と、 結ばれた三重の線。 人の子の明日は何方に進む? 全て祈りの所為です。 撓んだ希死念慮と、 結ばれた三重の線。 ただ君に明日が在りますように。 全て██の所為です。 繋いだ手が、 覚えていて、愛しいのです。