表と裏の境目が、 蔑ろに扱われた。 誰かの為の甘皮が、 何処かで尽きたのだろう。 そして中が無な文章に、 諱が混じったのを見たよ。 鵺の咆哮が自ら、 消えて逝くのを見たよ。 濁る曖昧の感性が、 表を被った。 錆びた躰が持たないのは、 すべて貴方の所為です。 朽ちた記憶の裏にある、 濾した食塩水の色。 何処にも無いと言うならば、 証明をしてください。 全てを見ていた彼岸花、 琥珀の色に流された。 明日の犠牲者の中で、 何時か出逢うのでしょう。 何処か見覚えがあった筈。 でも、思い出せず。 頭蓋の中で踊り狂う、 すべて貴方の所為です。 私は何処にも居ませんが、 船乗り場がある。 狂気が打ち勝つ環境が、 すべて貴方の所為です。 沢山の差がついて、 何処か消えて逝くのか。