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踏み外した道を見たら、 点けた火を消してみて、 開いた口も塞がらなくて、 迷い込んだ先の獣たちが、 いたずらに水を飲み込むので、 何度も溶けていました。 目の先で足を踏み外し、 踵を返したら、 指先に現れていたので、 頭を抱えていた。 鼻をつんざく臭いだけが、 辺りをただ満たし続ける。 四方に散らばる腕たちが、 湿って砕けました。 湧き出た光る水を飲み、 消えた火も点きそうで、 見定めた円を食み出して、 逃げ出した道を戻っていたら、 当ても無く彷徨い続けたので、 耐えられず吐き出したのです。 湧き出したままの液体は、 恐れずに居られない。 触れたままの指先だけが、 ただ佇んでいました。 四方に散らばる腕たちが、 辺りをただ満たし続ける。 鼻をつんざく臭いだけが、 全てあなたの所為です。 満たされる事だけが、 身を滅ぼし始めている。 伸び始めた出口に、 あと一歩でした。 四方に散らばる腕たちが、 辺りをただ満たし続ける。 鼻をつんざく臭いだけが、 全てあなたの所為です。 此の先で光るモノに、 目を奪われていたのです。