: 494

: 35

夢を見てるわけじゃない わかりきってる 教科書にも書いてない 無意味なこと 野良猫たちが 私から逃げてゆく 生きてることも忘れそうで 怖くなった。 ひねくれてるわけじゃない 不安なだけ やさしい風に包まれて また甘える 路地裏に 咲いた花が枯れる前に 私が枯れてしまいそうで 怖くなった。 憂鬱な空模様 素直さは遠く なにかわからないまま 景色が変わる かごから飛び立つ鳥たち もう会うこともなく なにも変われないまま 季節に狂う ちらつく寂しさを 傘で隠していると 時々心がうずく キズのように 理性が崩れて 迷子になる 目の前の白い霧に のまれていく 曖昧なまま 知らない道を歩いた。 いつか孤独になるのかと 怖くなった。 憂鬱な空模様 切なさに沈む なにかわからないまま 景色が変わる かごから飛び立つ鳥たち もう戻ることなく なにも変われないまま 季節に狂う 離れない記憶に怯えて なにもうごけない ありふれた言葉でも 心が揺らぐ 淡い色に染まる空 雲は流れていく なにも変われないまま 花はまた咲く