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今は昔謎を呼んでいた、 本家と呼ばれたカミサマを、 讃え、崇め、拙い音が、 何度も繰り返された。 掻き混ぜて虺々と、 爛れた路を糾った。 絶えずに聞こえる、 偽物を殺しては不可ません。 絶対にです。 澪筋も辿れないまま、 終わりは迫り来る。 滂沱たる涙ももう、 差し含んで忘れられ。 未だ歩いている。 鼎立した鳥達が、 嗄れる程鳴いて、 飛び去るまで。 敷かれ、轢かれ、轍となるが、 それに縋る事は容易く。 知られ、応え、飽迄達観的な、 上辺は剥がれ落ちるでしょう。 消えてしまったのなら、 再び作れば良いこと。 神は軈て打倒され、 消えない軋轢を生んでしまった。 全てあなたの所為です。 退廃的な世界はもう、 混沌だけでした。 霖がなぐれて壁に打ちついてる。 離さない。 話さない。 あなたの所為にした事。 誰も彼も居なくなり、 居なくならないよう、 固く固く繋ぎ止めていた、 錆びついた鎹。 鎹。 澪筋も辿れないまま、 終わりは迫り来る。 首まで浸かると、 戻れなくて。 未だ歩いている。 立つことも出来ぬ鳥よ、 あなたは応えを間違えてる。