: 2018
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固まった電極に勾引かされて、 はくたく落つ雨のしぶき舞う。 帰路を捨て明日を亡くし迷う影は、 なくなく実体を得て夜を彷徨う。 心地よく風が吹き、 月明かりの灯る、 出鱈目な視線で、 此方を見た。 不埒に肯んずる、 不届き者達の宴。 ふくつけし怪鳥も、 惨憺たる世、軈て喪に服す。 それを願ってはいけません。 貂となり、口聞られて諱を呼ぶ。 嚚しき籠絡と戯れる。 芽の出ない中性子を挿し込まれて、 𨑠う計画をただ見つめる。 飋䫻の吹く夜、 新月は暗く𬂗れ、 出任せな本能で 動き出す。 無価値に加戦する、 不届き者達の宴。 ふくつけし群れも、 靉靆く影と仝に消える迄、 決して離れてはいけません。 心地よく風が吹き、 月明かりの灯る、 出鱈目な視線で、 此方を見た。 不埒に肯んずる、 不届き者達の宴。 ふくつけし怪鳥も、 惨憺たる世、軈て喪に服す。 無価値に加戦する、 不届き者達の宴。 ふくつけし群れも、 靉靆く影と仝に消える迄、 目を離してはいけません。