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孛星、軌跡はザラメのように溶け征く。 意味もないのに。 意味もないから、 呪いも、朝焼けも涓露に消える。 意味もないのに、 意図も在らずして、剽窃の海かいろぐ。 天霧る空、 仮物の感情 杳として呻吟ぶ。 息衝くボク、 驟雨沛然 時雨は依然降りやまず。 許しはしない、他意は在らずとも。 無為に表象を殺したキミは。 許しはしない、他意は在らずとも。 有象無象から集めてきたイミ、 束ねて。 星燧貿遷 湛寂の先に 溟沐の中で 叫んで 袖に露を置く、それでも伝わらない。 胸の奥と、 掻き暗されたボクの記憶。 烏有に帰した。 意味もないのに。 忘れはしない。