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沈んだ空には 暗い とびうお 途絶えた信号は そらいろになる 窓を閉めなきゃそれが飛んでくると 教えられたから あかり消したんだ 明るいものはそれを惹きつける 窓を割られる音がしたんだ それが怖くて布団かぶって 音をたてぬように、 黒を見つめてた。 きっとあれは消えると 願ってた そっと 隙間をのぞくと 羽音が聞こえた もうあれがそこまで 目が合った きっと 骨を食い尽し 最期を視るだろう 声が聞こえた それが誰かのこと 台風のように廻り出している 生臭いようなにおいを感じた 脳髄をえぐりだされていた それが怖くて閉じこもって 足音がたたない ように探してた。 みんなくわれてしまう 「またあした」なんて ことばはすてたよ コトバをつむいだ あの日は 昨日のことなんてさ 忘れてしまった 好きだったうたを うろ覚えで謡った もうそれは視界を 埋めつくす もう 名前も忘れた を思い出す あなたのなまえは