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見知らぬ町を 何も持たずに散歩して 薄暗い森に行き 中を見歩いていました 森の中ほど 古い電柱を見ました 周りには何もなく 電線にも繋がれずに 見つけたからには 何もせずに帰れずに とりあえず登り 手を滑らせ落ちました 立ち入り禁止の柵を出て 帰ることにしました 水銀の雨が降ってきたので 傘を差しました 斜め向かいの ぼろぼろの空き家の庭の 地面から新しい 電柱が生えてきました いきなりそれが 生えてくるのを見てしまい 訳も分からないまま ひとまず蹴っ飛ばしてみたら 電柱の上で 緑色の音が鳴り 目が眩み倒れ 目が覚めると家でした どうしていいのか分からずに 家を出てみましたが ノコギリの雨が降っていたので 腕が取れました