: 1982
静かな内側を覗く、 中には誰にもいないようで、 あなたは教えたくなくて、 数多の目が光る。 底尽きぬ不満感の中、 なぜ悲しむの? なぜ苦しむの? 投げた記憶を拾い上げ、 忘れた音の波を。 未視感に襲われていた、 筏はとろけ、川と混ざる。 おぞましさ、美しさとは? あなたは問うて来る。 不幸せな輪廻の中に、 なぜ生まれるの? なぜ死にゆくの? 投げた記憶に捨てていた、 忘れたい音の波。 雨が降り注ぐ傘の中、 ただ点を見つめ続けて、 悲観したこの感情とも、 別れを時が告げる。 影を送り出したのならば、 ただ空に浮かんで消えていく、 お花畑が広がり、 あなたの声を聞いた。