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ねむれないよるのはなしです つきよにてらされるせんぷうき こけのはえたいしだたみすら いつかはくだけてなくなるので たちうおがつきささる あまどいもきえてなくなった そむいよるにふりそそぐ みちのうえにあながあいていた たちうおがつきささる しんごうきもなくなっていて とけるくらげたちも はいいろのそらからおちてくるのです めがさめないひのでまどでは あさひにてらされるしんきろう あしたにたずねるでんしゃでは なまぬるいひかりがさしこんだ たちうおがつきささる うるさいせみのこえのなかで かげろうがゆがませてた あかりのないまちがそこにある たちうおがつきささる だれもいないしずかなばしょで たちうおににらまれてた かげのないわたしはかげをみていた