貴方はその小屋の中で、 欲張りに絵具を掻き混ぜて、 狂乱の末路には、 黒に焦げ付いている心臓。 貴方はモノクロの上で、 欲張りに指先を滑らせて、 狂信の彼方には、 赤に塗れているのでした。 隣り合わせ 調和する筈無く、 押し殺し藻掻いて音を枯らし、 短慮に出鱈目が構成されて、 巨大な牙が襲うのでした。 開けた儘の処理場の中、 溜飲が垂れる、 時に連れ止められ流されて、 消え失せたあの記憶と痕跡。 見世物だと人は言い、 優越感のその先、 燃焼する前に目を避けず、 死に至るでしょう。 全て言の葉の所為です。 貴方はその靄の中で、 彷徨った儘疲れ果てて、 逃亡の末路には、 地から追う手が道を拒む。 貴方はミメシスの上で、 心の箱を肥大化させて、 自意識過剰が今、 投げては壊すを繰り返す。 沸点に達した軋轢が、 押し返しナイフで傷を入れる、 短慮に猛毒を掻き混ぜられて、 激しく鳴いて足掻くのでした。 笑みを浮かべて只待っている、 ノックの音に振り向いて、 深い夢醒め 恐怖と化して、 消えた筈の声が聞こえるのでした。 開けた儘の処理場の中、 溜飲が垂れる、 時に連れ止められ流されて、 消え失せたあの記憶と痕跡。 見世物だと人は言い、 優越感のその先、 沢山の手が縺雁燕を、 掴んでいるのでしょうか。