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それは最初の夜のこと ふたり、秘密と抜け出して 微熱の中 振れる画面が 辺りを照らしました むきしつな着信 震える君の肩 弱々しい声で呟いた 「これ私の番号だ。」 ドッペルゲンガーからおでんわよ 今からそちらへ向かいます ぐらりと、浮かんでは消えてゆく 本当の私 いつのまにか/ドッペルゲンガーは問いかけた 入れ替わっていた/アタシは一体誰なの?と 夜明け前、君がくれた/同じような音を重ねれば 温もりだけがたしか/いつかわかるかな 中身が変わっても変わらない/中身が変わっても気づけない おんなじ想いがあるはずよ/形も名前も同じだし 崩れ去る記憶の中 嗤うドッペルゲンガー